2012年5月4日金曜日

2012.04

今月の行動ログ。ちょっと偏ってる気がするので来月はボロック観にいきたい。



美術館

蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち

にたにたと笑う賢者や、失意に満ちた鬼女、威嚇するような表情の鳳凰など、
どうしても想像の範疇を超えて描く蕭白に魅力を感じずにはいられない。奇想というジャンルが蕭白なしに成立するのかしら


今回の展示は、はじめ蕭白以前の絵師の作品。師とされる高田敬輔や、美人図で有名な雪鼎などが見られる。
その後蕭白の作品が年代順に並べており、最後に同時代の京画壇の作品。若冲・芦雪など奇想とくれば、
なんとなく応挙らしからぬ富士三保図屏風。このへんは同美術館所蔵の作品が多かった。

年を重ねていくにつれてエグみが薄れていくのかと思いきや、蕭白フルスロットルで独自の世界観が展開されてく。
漫画を読んでいるかのような、効果音が透けてみえる絵に笑ってしまう。いやーほんとおもしろかった。


作品には洒落たひとことが添えられており、解説詳細は図録で見れる。図録は1900円だから買い。
後期も行きたい、行く予定だけど、千葉遠すぎてつらい!



三都画家くらべ 京、大坂をみて江戸を知る

前期は結局行けなかったので後期のみになっちゃった、府中美術館。
すごい僻地を想像していたけど、1時間もかからずに行ける。意外と近場で、広く綺麗な公園のなかにあって散歩が楽しい。


この展示はテーマが面白い。現代ほどに時間距離が近くない三都の、それぞれで流行った画を見比べる。
ぱっとアタマに浮かぶのは、江戸は探幽独特の余白の美に庶民の浮世絵、京都は豪華絢爛狩野派とマジキチ奇想画、では大阪は・・?


三都の画を並べて展示し、それぞれの文化や風習もあわさって展開されていく三都独自の絵画。
琳派なんかは全国に伝播していくような感じで、それぞれの解釈で描かれていくのだね、芳中の犬、可愛らしかった。



KATAGAMI Style

これもよい展示。よい展示が続くと気分がいいですね。ありがとうございます!


日本の伝統工芸である型紙が海外にもたらした影響、ジャポニズムの広がりなどなど。
アールヌーヴォーやミュシャなんかはきっと展示されるだろうなあなんて、やんわりと想像しながら行ったら
ラリックの装飾品やガレの手がけた工芸品がずらりとあってきらびやか、
果てはライトの壁掛けランプなんかも。はー、すごいなー。型紙から想像した展示作品の幅の広さに感動。


要所要所に型紙も額縁に入れて展示してあり、切り絵のような繊細さで素敵だった。
ビデオで様々なタイプの型紙作成方法も流していて、これどうやってんだーって謎もスッキリ。



KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」



燕子花図と八橋図を並んで展示されている。震災の影響で去年から今年へ延期になっていたもの。
並べて見ると、燕子花のかたちや色彩が全く違うことに気づく。プリントで見たときには全然わからなかった。

暗い色味でもっちりとしたかたちをした図案的な燕子花図は、ずっしりとおもみがあって男性的な印象。
青の発色がきれいで明るい色味、華やかに咲く写実的な燕子花にきりっと橋が通る八橋図は、女性的な印象を受けた。
プリントで見た限りでは八橋図はどんより暗い印象があったのだけど全然そんなことはなくて、むしろ随分と明るい。

たったひとつきの、100年ぶりの再会。
きっとこれを見逃したら次はいつ観れるのかわからないのでとにかく観れてよかった。
伊勢物語、読んだことないから今度読みます・・・

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