2012年8月2日木曜日

2012.07

三井版 日本美術大辞展


ホンモノを見ながら日本美術のお勉強。楽しい!

出品目録(PDF)からもわかる大辞典ぶり、それに丁寧な解説が添えられている。
美術初心者に鑑賞の手ほどきをしてくださるようで、非コミュゆえひとと美術館などに行けない、
毎週ひとりでせかせか出向いて自分だけの解釈で鑑賞する私にはとってもありがたい内容でした。

梨子地は、梨の皮に似ているのでそう呼ぶというのは恥ずかしながら知らなかった、
とかそういう、なるほどしっくり感が心地よかった。知識があると鑑賞がもっと楽しくなるよねー。
それに展示品が贅沢で、ホンモノの中のホンモノを見ながら学べる経験ってすごい貴重やな。
長次郎様の楽焼も拝見できました◎



浮世絵に見る江戸美人の化粧


江戸時代のお化粧ハウツーを、当時の道具や浮世絵、本などをたよりに探る展示。

化粧の前段階からはじまり、おしろい、紅、眉、お歯黒と、当時の女性の身支度が伺える。
首までしっかりおしろいをのばし、唇もおしろいでまっしろに隠して小さく紅をひくのが愛されメイク。
結婚したら眉をばっさり剃り落としてぎちっとお歯黒を塗ります、
けど眉がないと老けてみえるからうっすらひいたり・・・。などなど。

風俗画を「化粧」に注目して見ていくのっておもしろい。
美人画なんかでたまに玉虫色の唇見て キモチワルって思ったことがあるんだけど、
これは当時の流行らしく、紅を塗りたくった結果らしい。それがお洒落だったと。
なるほどなるほど、勉強になりました。



中世人の花会と茶会


下調べなしに行ったら牧谿の漁村夕照図!とにわかに興奮。
しっとりとした大気に落ちる光がじんわりと広がっている。線のある絵画が好きだけれど、
墨一色の濃淡で奥行きを感じる絵画というのもたまらん。かっこういいな。。

さて今回は茶会の展示、茶道具がずらり。
京都福寿園の喫茶でお茶をいただいたときに立派な道具を見せていただいたことがあるけど、
炉に釜をかけてゆっくり時間をかけて、お茶だけでなく過ごす時間まるごと愉しむのが印象的だった。
掛け軸や生花で空間を彩り、お手前を拝見してお茶をいただく、その過程を想像しつつ様々な茶道具を楽しく鑑賞。

窯元によって、また時代とともに変わる茶碗も見物。
釉薬でとっぷりと色を帯びた美しい青磁茶碗、きらきらと花が舞うような油滴天目。
東南アジアの素朴な水指もまた違った魅力で面白い。根津美でみると2割増くらいに美しく見えるなー。



日本の美・発見VII 祭 MATSURI ―遊楽・祭礼・名所―

鳥瞰図。祇園祭や、ほかにも関東のお祭りが並ぶ。
こどもの背丈ほどのちいさな屏風の金の雲は、もこもこ・点々といった草食がされているので立体感があり
小さいながらに迫力があっていいなあ。というか小さいと見やすいからいい。




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