2012年7月30日月曜日

博多

博多へ日帰り旅行してきました。



日本画の気になる展示を見つけ、それにしばらく旅もしていないな・・
もうたまらん気持ちで飛行機のチケットを購入。日帰りなので展示を見るか食べるかしかしてません。



博多空港を降りたら地下鉄空港線へ。地下鉄は各駅に紋があって、なんでだろうと思いながら
最も手抜きっぽい西新で下車。サザエさん通りを15分ほど歩きます。

しかし暑いわー



まずは福岡市博物館へ。妖怪画の展示。応挙の幽霊って観たことなくて。


ブロンズ像がどっしり構え、建物前にはしっかり広いスペース。地方の博物館の質とは思えない!


涼しい館内でしばらく放心したあと、楽しげレジャーを発見。画面にうつると髭がはえる・・・

そして幽霊・妖怪画全集展。出品リスト(PDF)をご覧ください、このボリューム。
事前に出品リストをみずに行ったので、質と量に驚いた。旅行でここへ行かれる方は2時間以上の見積りが必要。
導入部で骸骨、幽霊と妖怪で章をわけておりますが、びっちりと並べられた作品と懇切丁寧な解説。
国芳や芳年の鮮やかな浮世絵が、とくに妖怪の章でずらりと展示されている様には歓喜。
英泉の幽霊画、観方のお岩さんなんかほんとうに見事で、声漏れた。(観方は下絵も展示されていて、その線もいい)

若冲の付喪神図も展示されてました。
とくに妖怪は、特徴がそれぞれにあって観ていて飽きない。武者絵で退治される浮世絵もあれば、
和気藹々と連なる妖怪たち(百鬼夜行のよな)もいて可愛らしくておもしろい。幽霊はこわい。

1章が幽霊でよかったよー。



昼食はキラッキラのお寿司やさんへ。照り照りのお寿司は、どれもこれもねっちり濃厚な舌触り。
博多は何を食べても旨い!と親友に教えてもらってたのだけど、しかしこの値段でこの寿司!歓喜・・!



徒歩、徒歩、、西鉄福岡天神駅まで。そこから二日市で乗り換えしつつ太宰府。


どろどろのからだを清める喫茶とアイスコーヒー、小休憩。
観光地喫茶だったけど、珈琲蜜とか練乳とかが濃ゆくてアイスコーヒーがしっかり味があって美味しかった。


参道をふらふらしてたら太宰府スタバ。隈たん建築でかなーり有名。
谷口吉生のようなミニマルなフロントに、凄みのある木組み、奥行きを感じるつくり。


国立博物館へ。

十五人の京絵師という展示。十五人というのは、、
伊藤若冲、池大雅、与謝蕪村、曾我蕭白、円山応挙、長澤蘆雪、、、呉春?あとだれだ。京狩野派かしら。
とはてはて想像していたら。
渡辺始興、鶴沢探鯨、鶴沢探索、吉田元陣、狩野永良、岸駒、松村景文、横山華山。
おおお、知らなんだ。虎といえば岸駒らしいし、鶴沢家系は京狩野派らしい。


デラデラな国立博物館。菊竹清訓設計。メタボリズムで有名ですね。
どんと構えた姿はなら100年会館を思い出す。なめらかな縁が印象をやわらげて、でもいかつさが残るかっこいい建物。高まるー

エレベーターで3階へ。前期の目玉は若冲か。晩年に描かれた西福寺の仙人掌群鶏図襖や、同博物館所蔵の石峰寺図が展示されている。
これってきっと、墨一色で描かれているんだよね・・?石峰寺図。
石峰寺を鳥瞰したこの絵は、のっぺりとした均一な色でまるで漫画のひとこま。印刷じゃないって不思議なくらい、のっぺりとしている。
たった10平方センチメートルをぬるにもむらがでてしまうだろうに、綺麗で完璧、感嘆。

応挙の龍もかっこうよかったー(漏れる息)
日本画教室に行きはじめて、画材の扱いの難しさだとか、技術だとか、半端にそういった点に目がいってしまうのだけど
そもそも「名画」には圧倒的な画力は勿論、計算された構図や作者の熱を帯びていて、感動を誘うオーラを纏っているのだ、
びりびりと肌で感じてうるうるとする鑑賞の時間を楽しめる、幸せや。

ところで後期は蕭白の群童遊戯図屏風が展示されるようです。とっても素晴らしいのでまた見たくなってしまっている。
あー若冲の石燈籠もか、、再訪フラグ乙であります。


天満宮は、思ってたのの300倍くらい小さかった。





天気がよくって暑い暑い。5分歩くともうだくだく。


にゃー、
天神へ戻ります。


博多といえばもつ鍋、とんこつ、屋台、、そしてなんとびっくり水炊きがとっても旨いらしい。
というわけで乾杯。


定番の明太子を、燻製に炙りに松前漬。変わり味で美味しい!燻製明太もっと食べたい。


つくねなんてたいてい旨いけど、とびきりの激旨。カリッ、ジュッ、むちむち、、コリッと軟骨。
これ美味しい、、、また食べに行きたい、、


とろとろ、、スープを葱と塩でずるり。うっ、、美味しい、、


骨付きにガブッとかぶりつく!(右手にはビール)美味しい、、、


つくねは塩で。ハツやかしらはポン酢、エグ味が皆無でまろやか。具が美味しいのでとってもよくあう。
野菜もスープをすって美味しくくたくたになって、あーすごく美味しかった、、


食道楽に美道楽。すっごい楽しかったー!
次に行くときは、屋台やラーメン、もつ鍋なんかもたべたいな。柳川とか北九州も行きたい!


2012年7月2日月曜日

2012.06

日本画教室に通い始めました。(近況)
フォローするのが苦しいほどにへただけど、すごい楽しい。先生、超美人だし。



ところで、ゴヤの≪青い服の子供≫が五反田のDNP ミュージアムラボにて見れます
無料だし、体験しながらひとつの絵を深く知るのはとっても有意義で楽しいです。
事前予約制なので気をつけて。帰りは五反田でイッパイひっかけて帰ってください。




浮世絵猫百景 -国芳一門ネコづくし-

歌川国芳と彼の弟子たちが描く猫・猫・猫!愛嬌たっぷりの豊かな表情や工夫を凝らした作品群で楽しすぎる展示。
国芳の作品で観られる衣装はとても個性的でかわいい柄が多いのだけど、今回展示のあった猫をあつめて髑髏柄、
なんてのはどっひゃーここまでします?かわいいなーって感じでたまげた。
こんなふうに、細部までみっちりとつくりこまれる作品を観ると、愛情を感じてきゅんとする。

ところで芳年の作品が何気に多かった。独特の妖気を纏っていて、ぐっと釘付けになる。
女性は官能的に描かれているし、上品な紫が綺麗に発色していて、なんだかエロい。
残虐浮世絵が有名だけど、風俗画や美人画にも個性がどろどろと滲み出てて、よーいーなー。

今年は没後120年記念でどどんと太田記念で展示があるようだし、たくさん観れそうで嬉しいですね。



「幕末・明治の寫眞師  内田九一」展

明治初期の有名人の写真に興奮した。
昔の写真て、セピア?白黒?のうえに彩色したと思っているんだけど、
ここで観たカラーのものもそうだったのかなー?観た限り説明はなかった気がする。



終生モダニズムを貫いた写真家 「植田正治の写真世界」

以前タカ・イシイギャラリーで観た植田正治。
最近のひとだと思ってたらわたしが生まれた頃の写真だったの・・と今回知った。あほか。
家族のとか、女性のヌードとか。タカ・イシイで観たのより好きなのが多かった。
とんがり具合がちょっとこっちのがいい、どっちも超オシャレだけど