2011年11月30日水曜日

2011.11

今月は体調を崩しすぎてぼろぼろだったのでひきこもり。
余談ですがピッピのローファーを色違いで二足購入しようとしていたところ旅行の予定が入ったのでやめました。誰か買ってくれませんか?よろしくお願いいたします。


美術館

特別展「法然と親鸞 ゆかりの名宝」
今年は祖父の33回忌にはじまり、
祖父(母方のほう)・祖母が亡くなったので、お経を聞く機会がとても多かった。
仏教の体系などまったくわからず、
祖母の喉仏の骨を京都東本願寺へ納骨しに訪れてようやく
我家は浄土真宗真宗大谷派であることを知るくらいに無知な私ですので
すこしでも知りたいと訪れた展示です。

先日あった密教展で見た美術品とは対照的に
浄土宗・浄土真宗ともにそこまで派手さはなく、民衆に馴染むようなものが多い。
それに伝絵がたくさんみられたあたりにその普及への熱意を感じる。
おもしろかったです。顕智がイケメンでした。

ところであまりに無知識の状態で展示をみたので五木寛之の親鸞を読みました。
これは、流刑とされるあたりまでの若き日の親鸞について
書かれた歴史小説ですが、すごくおもしろかったです。
南無阿弥陀仏、と念仏を唱えれば極楽浄土へ逝けるというのは
曖昧にしか認識しておらず、なぜかなぜかと突き詰めたことなど勿論なく。
法然がどのようにそこへ辿りつき、親鸞はどうしてその道を選んだのか
ドラマチックに描かれていてとても興味深く読めました。
文庫で読んだのだけどハードカバーだと山口晃の挿絵があるのね、気になる。

あわせて読みたい日刊イトイ新聞 親鸞記事


gesture, form, technique
プルーヴェ家具見たさに訪れたTARO NASU。
青木淳が空間設計しているんでしたっけ・・
アンティークのプルーヴェがほんとうに素敵で、
配置されたアートとの馴染みもよくかっこうよかった。住みたい。


向山喜章 「Moonveda」
ワックスを使った作品。
厚みのある作品は、しかしそれよりもっと奥行きがあるように見える。
ぼんやりとした色はかたちを持っていないようで
角度を変えて見ると立体となってあらわれてくる。
摩訶不思議体験すぎて言葉を失った。美しい。


ワクイアキラ 個展 ワビーニョサビーニャ
すっごいかわいかった!一輪挿しほしい・・
それにとっても入りやすくてかわいらしいギャラリー。


「墜ちるイカロス―失われた展覧会」 ライアン・ガンダー展
1223やTARONASUでみたライアン・ガンダーの展示。
いつも腑に落ちず、うーんと唸りながらみてる。
が、今回はスタッフさんに丁寧に説明いただいて、ストンとわかった。
ありがとうございます。

どうやら、このギャラリーで過去に展示した作家や
有名な神話・作品などに関係した作品の展示だそうです。
過去に展示した作家らのポートレートや、
亡くなった方がいまならこれをつくるであろうと模作したりなど・・。
難解な作品に潜むストーリーがおもしろい。
それにここはレンゾ・ピアノの建築ですね、ギャラリーも美しいです。



Chic and Luxury-モードの時代-写真展
1950〜60年代のモードの写真。
オートクチュールの素敵な衣装を纏った女が漏れなく美しかった。
つくりこまれたものの隙のない美しさってまるでヘロイン、
知らなければよかった、知ってしまってはという危うさがある。きれい。


ヴァレリオ・オルジャティ展
各国でも同じ展示があったようでした、その日本巡回。
模型は1/33とかなり大きなサイズで、ぐるっと見回し見上げているとなんとなくホンモノを前にしているような気分に。
以前、森美のコルビュジェ展で実物大にそこに部屋を組み立てていて、
現地に赴かずとも美術館で触れられるというのはほんとうに楽しいなと
思った記憶があるのだけど、このギャラリーの規模でそれに似た体験ができるのは
とても新しく面白かった。いい展示だった。
オルジャティの建築はあやうくて、愛らしくて、ぎゅっとしたくなる。
洗練されているのに微妙なバランスで完全ではなくて、恋人になってほしいというところまで想像はした。



ぬぐ絵画
明治初期から大正くらいの、まだヌード絵画が浸透していない日本で
それはタブーとされていたようで、例えば
乳房はあらわになっていても局部は隠されていたりする。男性もそう。
試行錯誤された様々な絵画。おもしろかったです。

黒田清輝ってちゃんと観たことなかったけどよいですね、
もちもちした肌が美しくて生臭くないきれいな裸。
想像を掻き立てる構図や目線なんかもとってもエロくてよかった。

ところで4Fの近代作品展みたいのにあった狩野芳崖の掛け軸がすごくかっこうよかった。
鮮やかに描かれた仁王、邪鬼を握りつぶしてどっしり構える姿がとても。
水墨画風の作品もよかったしどうしても他の作品が見たい・・・
藝大にあるってインターネットでみたけどどうしたら観れるのか。

2011年11月16日水曜日

鎌倉

紅葉を見に鎌倉へ行ってきました。



鎌倉といえば鶴岡八幡宮。
表参道を通っていくのがいい。




よい写真を撮るために、露出とホワイトバランスだけ
すこしかえたりする。すると稀におおーっ(いい!)てなるけど、家帰って見直すとそうでもない。

しかし天気がよくてケープは暑い。
はんそでのひととかもいた、すこしふとったおじさんとか。外人とか。





宝物殿?もみた。ちいさい。
源氏 とか北条氏にまつわるものがもっと見れるかと思いきやそうでもない。




展示をみる。シャルロット・ペリアンの活動記録。
日本と関連づけた内容がメインで、ペリアンが手がけた民芸品や
坂倉準三や柳宗理との交流写真が多く見られた。
ペリアンのデザインは男性的だ。隙がない。格好いい。

こないだTARO NASUで見た壁にとりつける棚、
プルーヴェのと思ってたらペリアンのデザインでした。
すごいかっこいい・・さすがプルーヴェ・・て思ってた、生き恥。
それにLCシリーズってコルビュジェだけじゃなくって
ジャンヌレとペリアンの連名になってるんだ・・・
いろいろ知らなかったことが多い。

すごく面白かった。
40年代の日本は民芸がアツいっぽかった。







美術館はご存知坂倉準三の設計。
コルビュジェふうですね、てすりとかもすき。


歩いて北鎌倉へ。
途中、本館のチケットで入れる別館にも寄った。
日本画の展示やってたけど
あんまり好きなのなかった、後期は宗達見れるようですいいなあ。
確か玉堂のあって、それはよかったです。





建長寺。西陽を浴びてあかく染まる。かっこいい。
臨済宗のお寺のようです、禅寺らしく庭園が美しい。





裏山へのぼり、夕陽がおちるのをみてく。
いいこともわるいことも、すっかりうけとめていきたい。
できればどんなときも平気なふうな顔していたい。

2011年11月5日土曜日

ラフランス ジュース





収穫祭で買ったB級品のラフランスがようやくやわらかくなりました。
おみずを少し入れて、ジュースです。

2011年11月1日火曜日

2011.10

今月はおじいが死んだ。
おじいはかわいくてだいすきだった、いつもじゃれついては無視された。

親族の納棺は今年にどめだが、どうしても信じられない。
つめたい頬を撫でてみても、お化粧しててかてかとしたかおをみてると
ほんとうに生きているふうにしか見えないし
遺影にうつるおじいがほんもののような気がしてしまう。
わたしが撮った遺影だからよけいか。
あーさみしい。やだなあ。もっかい会いたい。

しかし今年はほんとう実家系イベント多すぎる、
ほんといっそ住みたいと思ったりする。
水があうから。




美術館

草間彌生展
高橋コレクションの展示。
ペインティングがたくさんあり、独特の色彩を堪能。
草間彌生の作品には禍々しさを強く感じるわたしですが、
それは突起物や斑点に対するなんとなくある恐怖からでしょうか。
しかし圧倒的なパワー。ガツンと殴られたようなインパクト。くうちゃん「宇宙!」。


半田真規「六本木モスク」
中央に置かれた多面体。ギャラリーの外にまでオーラがはみでてる。
ホワイトキューブのギャラリー内でもすごくよかったのだけど、
自然のなかにぽーんとあったらもっと神聖さが増しそう。
空間をきゅっと引き締める強さがある。




森山 大道 DAIDO MORIYAMA / 写真集『ACCIDENT』インスタレーション展
蛇腹になった写真集のインスタレーション。
すっごくかっこよかった。キリッとしてる。
プリントや製本、またこの展示の空間・醸される雰囲気もよかった。


Fiona Tan / "'Rise and Fall' and New Works"
フィオナ・タンによる無声映像のインスタレーション。
時間軸の狂いに気づいたころちょうど一周しており、
ふほうっと心地良いためいきをついた。よかった。
おんなのこの背中がすごくきれいだった、あれは過去なのか記憶のなかなのか。


磯崎新 過程
魅力的なギャラリーにはいるとまず目につく紅いぐにゃっとした物体。
なにここは磯崎さんの頭の中なのか・・とくらくらした。
写真に杭を打ちつけ、ぐるぐるとチューブを巻きつけたインスタレーションが
先日みたメタボリズムの空中都市を彷彿とさせる。




ポルトガルの現代建築展
建築家へのインタビュー映像を延々と見る。1時間ほど。
ポルトガルって経済状況厳しいんだ。知らなかった
建築家の、その仕事へのスタンスがとても現実的だったのが印象的。
状況に負けず、きちんと向き合うとかそういう
当たり前に大切な姿勢を学べて、
とてもよいドキュメンタリを見た気分に浸った。作品もよかったから
ポルトガル行きたくなったし。


世界住宅会議「家って何だろう?」
いろいろな国・地域の住宅状況。
風土や気候は勿論、歴史なんかもざっくりと。
都市計画が行われた土地ってきびきびとしていて、
人間臭さがないよね。美しいといえばそうなのかもしれないけど。


デビット・スタンリー・ヒューエット展 -LEGACY-
禅寺でぼーっと佇んでいるような気分になりました。
この方って軍にいたことを悔やんでいるのかな。
何となくそう思った。


TARO LOVE展 岡本太郎と14人の遺伝子
おもしろかったです。とてもすきな作品ばかりだった。
大西康明さんのインスタレーションにはもっていかれた、すごくいい。
ひとめでぐっとこころを奪われ、しばらくうっとりと見入ってしまった。
ほか、山口晃さん好きの友達と彼の作品群をわいわい楽しんだり、
鴻池朋子さんのギラギラとした狼と岡本太郎の河童の対峙も見物だった。
小麦粉ペイントの作品もよかったなあ。
体調がとても悪く、インタビューを途中までしか見れなかったのが残念・・
時間できたら再訪予定。催事場以外にも至る所に作品はあり
買い物ついでに楽しめる。









映画

モテキ
すごくおもしろかったし、たのしかった。
ハイフィデリティみたいな、アーそこ、それ、イイ、という
感情がわくコネタいっぱいで、ぐっとくるし、
しゃれていてテンポよくてほんとうおもしろかったです。


ひきこもり

告白
映画館でみたので2回目。松たか子がファミレスから歩いてる
ときのシーンがすごくよくて、ぐっと唇噛みしめて見入ってしまう。
悪いのはだれ。あのこ。だから。これは。いいの。けれど。ウゲェーッ(嗚咽)
てもうあのどろどろ流れる感情が。ばかじゃないの(だっけ)て言って
つかつかあるきはじめるのもリアリティがあってこわい。続くのだ。

木村佳乃が紅茶をどぽどぽとそそいで、
あっそうだ・・と日記をかいてナイフをとりだすあの、
ありふれたことのような、なめらかな動きもよいですね。吐きそう。


あとはよく長編漫画を読んだ。
ベルセルクにハガレン。すごいおもしろかった。
あたらしめのものだとテルマエ・ロマエと進撃の巨人を読んだ。
テルマエ・ロマエはおもしろかった。



ひとり充実月間ぽい。
日仏会館と庭園美術館は行けませんでした、残念。